本人にはわからない「歯ぎしり」

寝ているときにキリキリカリカリ音をたてる『歯ぎしり』。本人は自覚していないことが多く、周りの人たちの安眠を妨害して、「あなたの歯ぎしりが気になって眠れない」と指摘されて気づきます。

歯ぎしりは病気でしょうか?

歯ぎしりのイメージ

『歯ぎしり』は、睡眠中に下アゴを動かしたとき上下の歯がすりあって異様な音を出す状態です。歯科では“ブラキシズム”といいます。正常な人でも、睡眠中に約15分ぐらいは歯ぎしりをするので、病気かどうかの線引きはなかなか難しいものです。
歯ぎしりは、噛みしめによって健康な歯やアゴに無理な力をかけるので、顎関節症や歯周病の原因になります。歯ぎしりを指摘されるようでしたら、歯やお口の健康のために、一度来院されるようお勧めします。


歯ぎしりの原因と治療法

歯ぎしりの原因は、全身の疲労や遺伝、咬み合わせの異常や片側だけで噛む癖、ストレスなどの精神的なものが考えられますが、はっきりしていません。
治療法には、自分で暗示をかける方法やバイオフィードバック療法(心身的治療)、薬を飲む方法、スプリント療法(ナイトガードやマウスピース使用)などがあります。
歯ぎしりの音をシャットアウトすることはできますが、原因がはっきりしていませんので、完全にはなくなりません。周囲の人に歯ぎしりについてよく話し、理解してもらいましょう。あまり気にせずに、「一生おつきあいするつもり」の楽な気持ちを心がけて下さい。