健康を支える歯と歯茎

わたしたちは食物を摂り、エネルギーにして生きています。歯は食物を噛み砕くための大切な器官です。
成人の歯は親知らずを含めて32本ですが、中年以降、残っている歯はどんどん減って、80才では平均わずか6本程度です。せっかく長生きしても、健康を保つための器官が丈夫でなければどうしようもありません。
 歯のしくみと働きをよく理解し、歯をできるだけ長持ちさせて、おいしく食事をし、生き生きと毎日をおくりたいですね。

歯の形としくみ

 歯の形とイメージ

ごく初期のう蝕は「再石灰化」で治す

むし歯の進行状態は4段階に分類されています。みなさんも学校や歯医者さんでC1、C3という言葉を聞いたことがあると思います。これはむし歯の進行を表す記号です。
しかし細菌ではCO(Caries Obsarvation)といって、ごく初期のむし歯は、経過観察をしながら再石灰化を促す治療が行われています。

虫歯の進行状況のイメージ

C0

表面が浅く溶けた、ごく初期の状態。表面が白く濁ったり、溝が茶色になったりしますが、見た目はほとんどわかりません。削らずに再石灰化を促して、観察をします

C1

エナメル質がおかされ、小さな黒ずんだ孔があきます。自覚症状はなく、専門家の目で発見されます。この段階で治療を受けるのが一番良いのです。

C2

象牙質までむし歯は進行。歯髄に近づくにつれて冷たい物がしみ、痛みの自覚症状が出てきます。さらに進むと熱いものがしみるようになります。

C3

歯髄(神経)まで進行。炎症(歯髄炎)がおき、激しい痛みにおそわれます。炎症が進行すると、歯髄は死んでしまします。

C4

歯は歯根だけになってしまいます。歯髄は死んでしまったので痛みは感じなくなり、歯根の先に膿がたまります。こうなると治療は難しくなります。