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その18 「大草原の小さな家」と入れ歯

NHKで何度か放送されたアメリカの西部開拓時代から鉄道が西に延びる時代を描いた長編ドラマに、「大草原の小さな家」があります。

ドラマは、幌馬車(ほろばしゃ)で夢の生活が待つ西部に向かうインガルス家を中心に当時の人々の生活が丁寧(ていねい)に描かれていたと記憶します。特にインガルス家の次女ローラの眼から見た友達や周囲の大人たちと、ローラのオシャマな活躍振りの記憶が今も断片的にあります。

草原その中で一度、幌馬車に道具を積み込み町から町を巡る、歯科医師とも入れ歯師ともつかない「怪しい」紳士が登場した話があった記憶があるのですが、ストーリーは覚えていません。

歯科技工士になり、入れ歯の歴史関係の本を読み、歯科の歴史に詳しい方のお話を聞いた中で、これは怖いと思ったお話を紹介します。

時代は「大草原の小さな家」と同じ頃そして地域も同じくアメリカ西部、当時歯の衛生状態は大変悪く、多くの方が若いうちに歯を無くされることが多かったそうです。また歯科医療の発展と普及が遅れていました。

そんな理由で10代後半から20代になると、入れ歯を入れなれければならない人々が多かったそうです。しかし、入れ歯は高価。そんな中で一部地域に出来上がった慣習だったそうです。

娘をお嫁に出すに際して親は、入れ歯を作ってから嫁がせる。それも、総入れ歯を。そうしなければ、旦那(だんな)さんの家に迷惑をかける。「あの嫁の親は、入れ歯を持たせてこなかった」、こうなってしまう。ですから、結婚前に娘さんの残っている歯は、全部抜いてしまうわけです。

整理すると、嫁入り前の娘に入れ歯を作ってやれる経済力を持つ両親に恵まれた娘さんは、嫁入り前に歯が一本も無くなってしまう。

この話は、私が「カツガレタ」のであれば、幸いですが。


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